治療案内 [歯科]Dental Clinical Departments

障害者歯科
障害者歯科とは
障害者歯科とは、身体的障害や知的障害、精神的障害などで、通常の歯医者さんでも治療を受けられない人を対象とした歯科診療です。障害や特性に応じた特別な配慮(special needs)を行い、むし歯や歯周炎の予防法の提案や、障害による口腔機能発達の遅れや低下へのリハビリテーションなどを行います。
障害者歯科の対象者
障害者歯科の対象になる方は以下のような方です。
- ・知的能力障害、自閉スペクトラム症、ADHD、認知症
- ・限局性恐怖症(いわゆる歯科恐怖症)統合失調症などの精神疾患
- ・脳性麻痺、脳血管障害、Parkinson病など
- ・医療的ケア児
- ・異常絞扼反射(嘔吐反射)
- ・心臓、腎臓、肝臓、呼吸器、消化器などの疾患がある人
- ・視覚障害、聴覚障害のある人
- ・てんかんがある人
- ・身体障害者
- など
障害者歯科は歯科が怖くて診療室に入れない人や特定の病気によりこだわりが強く、長時間椅子に座ることができない人などが対象です。
また歯科に対して強い恐怖心がある歯科恐怖症の人や、嘔吐反射で歯科器械を口の中に入れられない人も鎮静をかけた上で治療を行います。
障害者歯科は、障害のある人を幅広く受け入れており、それぞれ対応方法が異なります。通常の歯科では対応が難しい、あるいは対応を拒否されたことがある場合は、本科で治療をお引き受けいたします。まずはご相談ください。
対象のお悩み
- ・特別な配慮が必要な方
当院で行う障害者歯科の治療内容
当院の障害者歯科では以下の内容で治療を行っています。
コミュニケーション
まずは患者さんとコミュニケーションを取って信頼関係を構築していきます。患者さんの中には、環境の変化に敏感な方もおられることから、すぐに治療を開始するのではなく、時間をかけて歯科の独特な雰囲気に慣れていただくようにしています。視覚支援や障害に応じたコミュニケーションをして、治療がスムーズに進むように配慮しています。治療内容によっては、ご家族の方に診察室への同伴をお願いする場合があります。
診察時の姿勢の制御
必要に応じてマットやクッションなどを使って、姿勢の制御を行うことがあります。障害の内容によっては、何かを掴んでいた方が安心できる場合もあります。普段から使っているものをご持参いただくと、患者さんの状態が安定することもありますので、歯科医師や歯科衛生士に事前にご相談ください。
静脈内鎮静法
静脈内鎮静法は、鎮静剤を腕の静脈から点滴して歯科治療への不安を取り除いた状態にする鎮静法です。治療中に意識をぼんやりさせるため、治療に対する痛みや恐怖心への感覚を曖昧にして、治療を最後まで進めることができます。これまでの歯科治療にトラウマがある人や歯科恐怖症の人におすすめの方法です。
静脈鎮静法のメリットは、薬剤で意識をぼんやりさせるため気づいたら治療が終わっている点です。鎮静中は意識がぼんやりするため、イヤな記憶を残さずリラックスした状態で治療を受けることができます。健忘効果がありますが、完全に眠るわけではないため歯科医師や麻酔科医、歯科衛生士の簡単な問いかけには答えることができます。
一方で、薬剤の効き目には個人差があります。歯科治療に対して猛烈な恐怖心を持っている人の場合は、十分な効果が得られない可能性があるでしょう。当院では、事前に説明を行い、同意いただいてから静脈鎮静法を実施しています。気になることがありましたらいつでもご相談ください。
静脈鎮静法の詳しい説明はこちら
全身麻酔
全身麻酔の目的は、手術や検査のときに痛みや意識を取り除いて負担を軽減するために行われます。ただし、すべての検査や手術で全身麻酔ができるわけでもありません。全身麻酔をすると、一時的に意識が失われた状態になるため、前日から準備が必要で治療中は麻酔科医が立ち会う必要があります。
当院ではスタッフと患者さんの双方の負担軽減のために局所麻酔、静脈鎮静法の他に全身麻酔も取り入れています。ただしすべての障害をもった患者さんに実施できるわけではありません。全身麻酔は比較的安全性が高いと言われていますが、それでも歯科医師が全身麻酔をしないと、治療が困難と判断した場合に限ります。
全身麻酔を使って歯科治療を行うメリットは、患者さんの状態を安定させて肉体的・身体的な負担を軽減できる点です。一方で、全身麻酔は前日から絶食・絶飲などの管理が必要です。何らかの理由により、絶食・絶飲ができない患者さんは全身麻酔をお受けいただくことができません。
全身麻酔の詳しい説明はこちら
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