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口臭が気になる

口臭の原因には、むし歯や歯周病などの口腔疾患から口の汚れや乾燥などが考えられます。口臭が発生する原因、口臭がある場合の治療法や予防法などを解説しています。

口臭について

日本歯科医師会の調査によると、口臭は、現代人が抱える歯や口における悩みの第3位になっています。10代から70代までの幅広い世代における悩みとなっており、実に20代の3人に1人が口臭を気にしていることが明らかになっています。また、約4割の人が口の臭いを他人から指摘された経験があると回答しています。

しかし、口臭はむし歯や歯周病が原因となっている場合が多いにもかかわらず、口臭が気になったときに歯科医院を受診する人は10%以下と少なくなっています。

生理的口臭

口臭は人が生きている限り、多かれ少なかれ必ず発生します。朝起きた時、疲れの溜まった夕方などに強くなります。また、空腹時やストレスを感じている時にも強くなります。さらにホルモンバランスの変調、加齢などが原因となることもあります。

口臭の原因

歯の汚れ

口臭の多くは口の中に起因します。口臭のほとんどは揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるガスが臭いのもとになっています。VSCは細菌がたんぱく質を分解することで発生し、腐敗臭を伴います。歯についた汚れはプラークと呼ばれる細菌の塊です。ブラッシングが不十分で溜まったプラークが古くなるとVSCを発生する細菌が増えて、口臭が強くなります。

舌の汚れ

舌の汚れは舌苔(ぜったい)とよばれ、舌の表面に白い苔状の汚れが付着します。口臭のほとんどの原因は舌苔が占めており、その強さは歯周病を上回るほどだという報告もあります。
治療法:専用の舌ブラシを用いた舌のクリーニングが必要となり、自己流で舌を清掃すると傷つけるリスクがあるため、適切な舌みがきの指導が行われます。

歯周病・むし歯・根の病気

歯周病、むし歯、根の病気などの口腔疾患は、口臭を悪化させる可能性があると言われています。歯周病、むし歯、根の病気の原因となる細菌が腐敗臭のようなにおいを発生させることにより、口臭が強くなると考えられています。

治療法:むし歯の進行度により治療法は異なりますが、詰めもの(インレー、クラウンなど)や歯の神経の除去、歯の根の治療(根管治療)が行われます。また、歯ブラシやフロスを使用したクリーニングを行います。

歯周病の場合は、専門的なクリーニング(など)で歯石や歯の汚れを除去し、歯と歯ぐきのポケットを清潔に保つ治療が行われます。重度の場合は外科的治療が必要となります。治療ができない場合は抜歯となることもあります。また、適切なブラッシング方法の指導が行われます。家庭でも歯周病予防ができるようにします。

口腔内の乾燥

唾液には、口腔内を洗浄する作用や細菌の増殖を抑制する役割があります。唾液の分泌が減少すると、口の中が乾燥し細菌が増殖しやすくなり、VSCも揮発しやすくなります。その結果、口臭が発生しやすくなると考えられます。

治療法:人工唾液や保湿剤を使用して、口腔内の潤いを保つようにします。唾液の分泌量が低下する原因となる生活習慣(ストレス、水分の摂取不足、口呼吸など)がある場合、生活習慣を改善する指導が行われます。

全身性の疾患

何らかの全身性の疾患が口臭の原因となっている場合があります。特に、糖尿病や腎臓病、肝臓病、胃炎、腫瘍などの全身疾患がある方では口臭が強くなることがあるとされています。特有の臭いが呼気の中に混じることがあります。

全身性の疾患以外では、また、副鼻腔炎など耳鼻科領域の病気が原因となることもあります。

食べものや生活習慣

口臭の強くなる食べものとしては、にんにくやネギ、ニラなどが知られています。このほか、アルコールや喫煙などの生活習慣も口臭が強くなる原因になります。また、ビタミン剤などの薬も原因となることがあります。

歯科医院での口臭の治療法

全身性の疾患が原因の場合

何らかの病気によって口臭が生じている場合は、根本となる病気の治療が必要となります。まずは歯科医院で詳しく診てもらうことが重要です。口臭の原因が歯科の問題でない場合は、歯科医院から医科のクリニックの受診をおすすめすることもあります。

対象の治療方法

対象の診療科

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