治療案内 [歯科]Dental Clinical Departments

歯周再生治療
歯周組織再生療法とは?
歯を支える骨や歯茎は、一度失ってしまうと自然に元の状態に戻ることはありません。そのため、歯周病が進行したときは、「歯周組織再生療法」で組織を再生して、機能の回復をはかります。
歯周病が進行して歯がグラグラしたり、歯茎が痩せて歯の根元が露出してしまったりするときは、なかなか元の状態には戻らず、放置すると抜歯せざるを得ません。こうならないためにも日ごろからのケアが大切ですが、進行した歯周病では、この歯周組織再生療法を行うことで機能の回復を目指します。
ただし歯周組織再生療法は骨が溶けたすべての症例に適応されるわけではありません。歯周組織再生療法が適用になる条件の一部をご紹介します。
- ・歯周ポケットの深さが4mm以上、骨欠損の深さが3mm以上
- ・垂直的に骨の一部分が溶けている
歯周組織再生療法では、歯周組織を再生させたい部分にさまざまな薬剤や材料を注入して、歯周組織の回復をはかります。そのため、歯の全周の骨が溶けていたり、幅が広かったりする場合は薬剤が流れ出てしまうため、この治療を受けることができません。
また高血圧や糖尿病、血がサラサラになる薬を飲んでいる場合でも担当医の判断によっては治療を受けることができない場合があります。
歯周組織再生療法のメリット・デメリット
>歯周組織再生療法のメリット
- ・歯の機能と見た目を改善できる
- ・噛む力が増える
- ・口元に自信を持てる
歯周組織再生療法は、一度失ってしまった歯周組織が再生することで、歯の機能と見た目が改善します。
また、噛む力が増えるため、より食事を楽しめるようになります。これまでのように硬さがある食べ物でも痛みや違和感を軽減して、楽しく食事ができるでしょう。このように、歯周組織再生療法を受けることでQOLの向上も期待できます。
歯周組織再生療法のデメリット
- ・自費診療のため費用が高額になる(一部保険診療の場合もあります)
- ・術後に疼痛を伴うことがある
歯周組織再生療法は、GTR法とトラフェルミン単独の使用は保険適用ですが、それ以外の治療法は自費診療です。そのため、複数の歯で治療が必要な場合は費用が高額になってしまうため注意が必要です。
また広範囲で歯を支える骨が溶けていたり、歯周病が重症化していたりすると、歯周組織再生療法を受けることができません。仮に治療をしたとしても、完全に歯茎が元の状態に戻るわけではない点には注意が必要です。
歯周組織再生療法は手術が必要になるため、感染症や出血、腫れなどのリスクもあります。当院では術後に抗生剤と痛み止めを処方しています。担当医の指示に従い服用してください。
対象のお悩み
- ・骨を再生したい
- ・手術であごの一部を取った
当院で行う歯周組織再生療法の治療内容
当院ではさまざまな方法で歯周組織再生療法を行っています。ここでは代表的な治療法を詳しく解説いたします。
エナメルマトリックスデリバティブ(エムドゲイン)を応用した方法
エムドゲインは、歯周組織の再生・修復を促進する成分の「エナメルマトリックスタンパク質」を含んだ、ゲル状の材料です。この材料を、歯周組織を修復させたい部分の歯肉を切開して、歯の根の部分に塗布します。これにより、歯周病によって破壊されたセメント質などの組織の回復を測ります。
エムドゲイン単体で治療を行うこともありますが、患者自身の骨や人工の骨を併用することもあります。また、このゲル状の材料は体内で吸収されるため、除去する必要がなく、多くの施設で使用されている薬剤です。
トラフェルミン(リグロス)を応用した方法
リグロスは歯周病の進行により溶けた歯槽骨や歯茎を再生するために使用される薬剤です。2016年に厚生労働省により保険診療として認可されました。
リグロスは成長因子の作用を利用して、歯周組織の周囲にある細胞を増やします。さらに新しく毛細血管を作って、細胞に栄養を送り込むことで、組織の再生をはかります。
骨移植
骨移植は、失われている部分の歯周組織の骨の欠損を自分の骨や人工の骨を使って補う方法です。特に人工の骨は採取が不要で患部に移植するだけで良いため、患者さんの負担が少ないメリットがあります。
GTR法(メンブレン)
GTR法(メンブレン)は、骨が失われている部分にメンブレンと呼ばれる吸収性の特殊な膜を設置して、歯周組織の回復を図ります。
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